日本酒卍固め(にほんしゅまんじがため)

『日本酒卍固め』が発足したのは08年3月。日本酒の魅力を伝道する居酒屋「蔵朱」「酒や肴 よしむら」「味酒 かむなび」の店主3名によって結成された。「日本酒の魅力をより多くの人に知ってもらうため、日本酒を美味しく飲める場を提供したいというのがきっかけでしたね」と、「蔵朱」大西正哉さんは話す。
発足以降、隔月でイベントを開催している。「味酒 かむなび」伊戸川 浩一さん曰く、「ほかでやっていなかったような日本酒イベントを開催したかったんです」。たとえば初回の「日本酒ミステリートレイン」なら、阪堺電車を貸し切りに。乗車したお客さんには、3店舗がコラボしたお弁当を用意。そして、鳥取「日置桜」、三重「三重錦」、山口「貴」を造る蔵元たちが、各停車駅で乗り込み、日本酒を振る舞ったという。そのほか、酒蔵見学バスツアーや、新世界では飲食店と酒蔵のコラボ屋台も行った。なかでも、「ヒット企画でしたね」と「よしむら」吉村康昌さんが話すイベントが、『日本酒ゴーアラウンド』だ。昔から『日本酒の日』とされていた10月1日に、この日限りのイベントを実施。日本酒を愛する飲食店が賛同し、各店には蔵元の姿も。お客さんは、500円で購入した“日本酒の日”バッチを身に付け、それぞれの飲食店を巡る。店では蔵元お勧めの日本酒が1杯無料サービスになるという、じつにユニークな企画なのだ。08年度は7店舗・7つの蔵元が集い、参加者は約400名。09年度は、11店舗・11の蔵元に増え、参加者は倍の800名にまで膨れ上がったという。「10月1日が『日本酒の日』という認知度がまったくなかったので、それを広めるために企画したのです。お客様には“日本酒の日”バッチをつけてもらい、まわりにいる人にアピールしてもらう。そして蔵元はそのお礼に日本酒をふるまう。飲食店は、その場所を提供する。そんな、三者の立場で『日本酒の日』を広めていこうという主旨の、はしご酒イベントでした」と大西さんは話してくれた。
そんな「日本酒卍固め」の最新イベントが来る5月9日(日)、大阪天満宮で開催される。その名も「上方日本酒ワールド」。日本酒に情熱を持つ17の飲食店と14の蔵元が組んで、日本酒と料理を提供する、日本酒をメインに据えた屋台祭りだという。
「僕たちが企画するイベントは、いつも蔵元さんが絡んでいるスタイルなんです」と伊戸川さん。「お客さん、飲食店、そして蔵元さん、この三者の立場で盛り上げ、日本酒の魅力を伝えていきたいですね」。






上方日本酒ワールド
日本酒に熱い情熱を注ぐ飲食店と蔵元がタッグを組み、 日本酒と料理を一緒に提供する「日本酒屋台祭り」を開催。
【日時】2010年5月9日(日)10:00~17:00
【場所】大阪天満宮 境内
【交通】地下鉄南森町駅・JR大阪天満宮駅から徒歩2分
【概要】
*入場無料。当日は1個500円で日本酒専用のグラスを販売。そのグラスで各屋台の日本酒を購入して頂きます。
*各屋台では日本酒と、お酒との相性を考慮した各店の料理を2種類ずつ販売。
*大阪天満宮の末社である「松尾社」(酒造りの神様を奉る京都・松尾大社の分社)に、「日本酒発展」と「商売繁盛」を祈願し、奉納する神事として行います。
◆蔵朱
大阪市中央区南新町2-3-1 スタークイーンビル2F TEL.06-6944-5377
営業時間:11:30~14:00、17:30~23:30 定休日:日曜日、祝日(不定休)
◆酒や肴 よしむら
大阪市北区天神橋1-12-22 昭和天一ビル1F TEL.06-6353-4460
営業時間:18:00~23:00(ラストオーダー) 定休日:日曜日、祝日
◆味酒 かむなび
大阪市中央区内久宝寺町2-7-12 TEL.06-6765-0930
営業時間:17:00~22:00(ラストオーダー) 定休日:月曜、月に1度連休あり
発足 | 2008年 |
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[ 掲載日:2010年3月26日 ]