大阪イタリア料理人友好協会

2008年に発足した「大阪イタリア料理人友好協会」。大阪市内でイタリア料理に携わるオーナーシェフを中心に現在、会員は12名。20代後半から40代後半まで、世代を越えたイタリア料理人の集まりへと成長している。
代表の小塚博之氏(ラ・ルーナ)は当会の役割をこう強調する。「“普段、各自の店でやらないことをやる”がテーマです。そして一般のお客様にも私達の活動を知って頂くことで、作り手にも食べ手にも、発見や向上があれば」と話す。あくまでも『友好協会』。義務的な集まりにしたくはない、ということで勉強会は行わない。各店のお客さんを巻き込んだイベントを中心に、活動を行う。
2008年4月、堺市・大泉緑地公園で実施した「お花見&野外でいただく極上イタリアン」は、約800名のお客さんが訪れた。小塚さん曰く「一度に、この人数の料理をこなすには、メニューの組み立て方、調理の段取りなどをどうすればよいのかが、重要になります。そんな経験がほとんどない若手シェフたちに、実際のイベントを通して学んでもらえたら。だって、店を離れた場所でしか経験できないですからね」。独立前、ジンバブエの日本大使館で一度に何百人もの料理をこなした小塚さんゆえの体験が、後輩へと伝えられるのだ。 また2009年には、大阪天満宮にて「大阪・秋の収穫祭 天神さんでイタリアン」を開催した。高島朋樹氏(イル・チプレッソ)曰く、「イタリア人が普段食べている『イタリアの屋台の味』がテーマでした」。メンバーは、ほとんどがイタリア修業経験者。現地で慣れ親しんだ「いつもの味」。それは、自店であるレストランで供する機会はないが、屋台イベントだと可能になるのだ。例えば、ナポリなど南イタリアで食べられている、アランチーニ(ライスコロッケ)や、茹でたトリッパをパニーノに挟んで食べる屋台料理など。「サイズも味付けも現地仕様でした。イタリアへ行かないと出合えない、そんな現地の文化や食べ方を、お客さんには感じて頂けたのではないでしょうか」と高島さんは話してくれた。
2010年10月以降は、イベントが目白押しだ。まずは、各店舗での「レストランフェア」。毎月、ひとつの旬食材に焦点を当て、12店舗でスペシャリテを提供する。10月は、「カナール・デ・マレ」※1。このレストランフェアは、2011年3月まで実施。同じ素材でも、それぞれの料理人がそれをどう生かすのか、店を巡る楽しみも期待できそうだ。 また、10月29日(金)には、東西の料理人が集結する食の祭典「クーカル奈良2010(10/1~10/31開催)」のイベントにも参加。「イタリアの地方を味わいつくす!」をテーマに、豪華なビュッフェでイタリア地方料理を紹介するという。 料理人同士が刺激し合い、また若手料理人の技術や意識の向上も担うと同時に、イタリアの新たな魅力を食べ手に伝えるーー。そんな会へと発展し続ける。
※1「カナール・デ・マレ」
フランス・ヴァンテ県の沼地で、シャラン鴨と同様、盛んに飼育されていたスーラン鴨。濃い赤色の肉は味わい深く、とても美味だった。しかし、手間がかかりすぎる飼育法のため、1970年代頃から生産量は激減し、姿を消してしまったという。この伝説の鴨を、交配により改良し復活させた、大変稀少な鴨。



◆ラ・ルーナ(大阪・堺筋本町)
TEL.06-6944-7676
◆イル・チプレッソ(大阪・南森町)
TEL.06-6363-2772
◆ヴェントラータ(大阪・扇町)
TEL.06-6354-2336
◆エル バウ デコラシオン(大阪・岡町)
TEL.06-6857-2772
◆オステリア エルベッタ(兵庫・逆瀬川)
TEL.0797-77-5735
◆サグラ マーブル・トレ(大阪・南本町)
TEL.06-4964-0555
◆マーブル トレ(大阪・平野町)
TEL.06-6221-3223
◆ラ・ヴェリタ(大阪・谷町六丁目)
TEL.06-6767-5330
◆ラピ(大阪・京町堀)
TEL.06-6447-7884
◆ラ・ルッチョラ(大阪・福島)
TEL.06-6458-0199
◆ラ・クチーナ(大阪・堺筋本町)
TEL.06-6203-0810
◆トラットリア ダ ジャコモ(大阪・福島)
TEL.06-6451-3333
「大阪イタリア料理人友好協会」が、「Cu-Cal(クーカル)2010 奈良」に登場。
イタリアの地方を味わいつくす!
「大阪イタリア料理人友好協会」の、「ラ・ルーナ」小塚博之シェフ、「イル・チプレッソ」高島朋樹シェフ、「ラピ」宮川圭輔シェフ、「ラ・ルッチョラ」鈴木浩治シェフ、「オステリア エルベッタ」岡尾岳史シェフ+FM802・DJ野村雅夫氏とのイタリアンコラボイベントを開催。
「イタリア」とひとくくりで話すけれど、それぞれの地方によって様々な文化があり、料理があります。「大阪イタリア料理人友好協会」が、豪華なビュッフェで次々とイタリア地方料理をご紹介!イタリア生まれ、滋賀県育ちのDJ・野村雅夫氏と、あまから手帖編集顧問の門上武司氏との料理・文化トークが、 さらに味わいを深めます。イタリア周遊旅行を楽しんでください。
【開催日時・時間】一斉スタート
10月28日(木)、29日(金)
●ランチ 5,250円 正午~ ※食事スタート
●ディナー 10,500円 午後6時~ ※会場 午後6時~、食事 午後7時~、アペリティフをご用意しています。
発足 | 2008年 |
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[ 掲載日:2010年9月30日 ]