クラブエスパーニャ京都

タパス(小皿料理)をつまみながら、ワインをがぶ飲み。なおかつカジュアルな価格で楽しめる。そんな、スペインやイタリアなどの「バル」がいま、ブームである。京都市内には、スペインバルやレストランをはじめ、シェリー専門店に至るまで、スペインの食文化に携わる店がゆうに30軒。そんな街の傾向も手伝ってか、都市の人口比にみるスペイン料理店の数、全国3位の街が、京都市だ(1位・東京都内、2位・吉祥寺)。そんな京都で、2011年5月に発足した、スペイン料理に従事するメンバーによる集いが「クラブエスパーニャ京都」だ。
「ようやくタパスという言葉が認知され、街にはバルが増え、スペインの食文化が浸透しつつあります。そんな今だからこそ、同じ街でスペイン料理に携わる人たちが情報共有する場所が必要です。そして、スペイン料理の底上げをする時期だと思うんです」とは、当会の立ち上げメンバーである、木下清孝さん(「ラ・マーサ」オーナーシェフ)。
代表の古田祐也さん(京都ホテルオークラ「バー チッペンデール」バーテンダー)は会の役割をこう付け加える。「スペインの食文化(バル文化)を、国際都市である京都の国際観光事業の一環として捉えています。そして、スペインの食文化のさらなる普及をさせていきたいです」。30~40代のスペイン料理関係者が中心となり、発足したこの会。同じ京都で店を営むもの同士、事前に交流もあった。だからこそ、発足したばかりだが、事業内容は多岐にわたる。
まずは、セミナーの開催。5/25には、コルタドール(生ハムを切る人)を迎え「生ハムセミナー」を実施する。「昨今のスペインバルの増加に伴い、生ハムを扱う店も増加傾向にあります。だからこそ、生ハムを取り扱うちゃんとした知識が必要」と古田さんは話す。この他、スペインのワイナリーと輸入コーディネーターなど、生産者や業者とのコラボ・プロジェクトも予定。「現地の生産者たちと、日本人好みのワインを造ろう!という話も挙がっているんです。例えばそれは、日本人に合う500mlサイズのボトルだったり、東日本大震災のチャリティーワインなど。クラブエスパーニャ京都が、現地の飲食関係者とも繋がりを深め、そこから生み出される新しいモノやコトにも多いに期待ができます」と木下さん。
そして一般客参加型イベント「GOZAGOZA(ゴサゴサ)」の定期開催。「GOZA」とはスペイン語で「楽しむ」の意味。このイベントでは、2ヶ月に1度、一般客参加型の「ワンコインバル」や「料理教室」、「ワインセミナー」も開催予定だ。昨年12月、会の発足準備とともに開催した「ワンコインバル」は、300名ほどの一般客が来場し、盛況を呼んだ。そして、2回目となる「ワンコインバル」を5/25(水)に実施。 場所は木屋町にあるスペインバル「JAM PACK」。料理やドリンクを500円均一で提供する。詳細は今後になるが、下記サイトで情報発信をするという。
「クラブエスパーニャ京都」の発足により、京都を拠点により一層、スペインの食文化の魅力が広がっていくことを期待したい。
発足 | 2011年5月 |
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会員 | 京都でスペイン食文化に携わる業務に従事する者、本協会に賛同するスペインに興味のある一般の方 |
連絡先 | 事務局 京都市中京区寺町二条下ル妙満寺前町446 若林ビル4階 株式会社バハルボール内 TEL.075-212-5703 FAX.075-212-5704 |
[ 掲載日:2011年5月11日 ]