関西のフレンチ、イタリアンをはじめ、ジャンルを超えた料理人が集結。

関西fete(かんさいフェット)

日曜夜に開催された第1回目の「関西fete」。翌0時を過ぎてから盛り上がりはじめ、明け方まで開かれた。

2月中旬の深夜、大阪・本町のフレンチレストラン「ラ シーム」にて『関西fete』第1回目の集いが開かれた。参加メンバーは約70名。関西で活躍をするフレンチ、イタリアンのシェフをはじめ、和食料理人、パン職人…と、飲食関係者がメイン。異なるジャンルの料理人同士の交流の場となり、大いに盛り上がりを見せた。

当会の主催者は2人。和歌山市にあるフレンチレストラン「オテル・ド・ヨシノ」のシェフ・手島純也さんと、和歌山・岩出市のイタリアン・オーベルジュ「ヴィラ・アイーダ」のオーナーシェフ・小林寛司さん。

「もともと、パリで修業をしていた頃、現地の日本人シェフの集まり“fete”を開いたのがきっかけです。帰国後は東京で、パリ時代に交流があったシェフたちと年1回、“fete”を開催していました。それなら関西でもfeteを開きたいなと手島さん。「手島シェフのそんなきっかけがあり、関西のフランス・イタリア・スペインレストランで働く料理人を中心にした楽しい飲み会をしようということに。face bookなどを活用して皆さんにお声がけをした結果、さまざまなジャンルのシェフたちにも来ていただけることになりました。新たな出会いや情報交換を通して、お互いの刺激になればと」と小林さん。

各自、料理1品とワインを持ち寄り、開かれた「関西fete」。飲み会という範疇を越え、店づくりについて、食材や生産者の情報に関して、また料理論について熱い議論が交わされる。シェフたちは30代~40代が中心。参加者である「Chi-Fu/Az/ビーフン東」の東浩司シェフ曰く、「東京にも店があるので、あちらでも料理人やソムリエの集まりに参加することがあります。でも試飲会や、就業後の行きつけのバーでの交流というのが多いですね。このように、いろんなジャンルの同業者が一堂に集う会はあまりないので、とても刺激になります」。ビストロ「大西亭」の大西敏雅シェフは「イ・ヴェンティチェッリの浅井シェフに誘われておじゃましました。僕はフランスのクラシック料理が好きです。手島シェフも同様だと思いますが、その中での考え方の違いなどを語り合えるいい機会でした」と話す。

「このように、いろんな年代の関西のシェフたちが集まることで、世代間のギャップが埋められたらと思っています。ときには、お互いに譲れないことが出てきて喧嘩になることもあるでしょうけれど、それはそれで建設的でいいと思う。お互い、刺激し合えたら」と手島シェフ。今後は、年1回のペースで開催していきたい、と手島シェフと小林シェフは話してくれた。

主催者のふたり。「オテル・ド・ヨシノ」のシェフ・手島純也さん(左)と、「ヴィラ・アイーダ」のオーナーシェフ・小林寛司さん(右)。
東京からは、編集者の松尾大さん(右)をはじめ、料理専門誌の編集長の姿も。 苦楽園の人気イタリアン「イ・ヴェンティチェッリ」浅井卓司シェフ、大阪の名ビストロ「大西亭」大西敏雅シェフ、北新地のワイン食堂「マツケン食堂」の松本賢司さん。
ジャンルや世代に縛られない、料理人をはじめとする飲食関係者が集った。関西の料理人たちのパワーを実感できる夜だった。
関西fete
発足 2012年2月
会員 関西のフレンチ・イタリア・スペインレストランをはじめとする、シェフ・サービススタッフなどを主とした団体。

[ 掲載日:2012年2月24日 ]