KOBEパンプロジェクト

2013年9月に発足した「KOBEパンプロジェクト」。神戸市内でブーランジェリー(パン店)を営む、若手シェフによる集まりだ。メンバーは、会長である井筒大輔さん(イスズベーカリー)をはじめ、30代が中心のシェフ8名。
特別顧問に「サ マーシュ」のオーナーシェフ・西川功晃さんを迎えた。
当会の役割を、事務局の満保善英さん(兵庫精米株式会社)はこう話す。「神戸=パンの街ともいえます。この街のシェフたちが作ったパンを、味わったお客様が笑顔になり、それがいい思い出となり、未来に繋がれば嬉しいです」。
主旨はおもに3つ。ひとつは、パンの魅力(想い)を伝えること。そして、パンを通して地域社会に貢献すること。さらにはパン業界の発展に貢献することだ。それらを実行に移すべく、さまざまな活動を行っている。
昨年11月には、神戸市中央区が展開する『KOBE パンのまち散歩』に参加。「こべっこパン2013」と題したイベントでは、神戸産農水産物をテーマとし、若者のアイデアとパン職人のノウハウを活用した新たな「ものづくり」を狙った。満保さん曰く、「シェフたちが、神戸市内の各大学のゼミの生徒さんとタッグを組みました。神戸市内で作られている食材を用い、学生の自由な発想を取り入れたアイデアパンを考案し、イベント会場で販売しました」。神戸産タマネギと神戸ポークのチャーシューなどを挟んだバゲットサンドをはじめ、まるで焼き芋を食しているかのような「丸ごとさつまいもパン」ほか、16種のパンを開発した。
また、3月中旬には「KOBEサンドイッチの日」というイベントを主催。「3月13日はサンドイッチの日。「3」で「1」を挟んで(サンド)いるところから、語呂合わせで制定されました」と満保さん。「神戸らしいおしゃれなサンドイッチを楽しむ日に」とも。そこで、8人のシェフが、神戸・六甲道と芦屋で展開するシャルキュトリー店「メツゲライ クスダ」や、六甲「弓削牧場」とコラボレーションし、この日限定のサンドイッチを開発。参加者は、それぞれのサンドイッチを味わいながら、各シェフのトークセッションを楽しんだ。
この他、親子パン教室をはじめ、フレンチの料理人を迎えての勉強会など、活動の幅は広い。
「パンの日」である4月12日にも「KOBE パンの日」というイベントを行う。神戸のラジオ局『Kiss FM KOBE』の番組「4SEASONS」のDJ3人とともに、シェフたちが商品開発を行うのだ。会場となる神戸国際調理師専門学校では、メンバーによるデモンストレーションをはじめ、パン教室も開催。開発したパンは、メンバーのお店とゲスト参加の神戸市西区の『パン工房 メリメロ』で4月いっぱい販売を実施。「このイベントに目掛けて現在、パンの絵本も作成している最中なんですよ」と満保さんは目を輝かせる。
特別顧問である「サ マーシュ」の西川さんは、意気込みをこう語ってくれた。「この活動をきっかけに、神戸のパン業界を今まで以上に元気にしていけたら嬉しいですね。そして、神戸に暮らす人、神戸に来られる人の食生活が、僕たちが作るパンを通して、より健康的になれたら。この想いを、神戸から日本中に発信していきたいです」。





発足 | 2013年9月 |
---|---|
会長 | 井筒 大輔/(株)イスズベーカリー 取締役製造部長(神戸市中央区) |
特別顧問 | 西川 功晃/サ マーシュ オーナーシェフ(神戸市中央区) |
会員 | 大下 尚志/ブーランジェリー ビアンヴニュ オーナーシェフ(神戸市東灘区) 壷井 豪/(株)ケルン 代表取締役(神戸市東灘区) 谷口 佳典/ブーランジェリー フリアンド シェフ(西宮市) 松尾 裕生/ブーランジェリー レコルト オーナーシェフ(神戸市兵庫区) 片桐 力/ブレッドマーケット やさしい風 オーナーシェフ(尼崎市) |
監査 | 原田 稔久/(株)原田パン 専務取締役(神戸市長田区) |
事務局 | 満保 善英/兵庫精米株式会社 常務取締役(神戸市兵庫区) |
[ 掲載日:2014年3月20日 ]