福島県南相馬市にて、炊き出しなどボランティア活動を行う。

too much soul

2013年10月に開かれた「いちばん星フェスタ2013 in 南相馬」に参加。関西はもちろん関東からも有志メンバーが集まった。当日は、焼き鳥や蕎麦、おにぎりなどを提供。

東日本大震災後、料理人をはじめ様々な業種の有志により結成された「too much soul」。福島県南相馬市にて年に2回、炊き出しを中心に活動を行うボランティア団体だ。

当会代表の石倉知信さん(「やきとり ばかや」店主)は会の成り立ちについてこう話す。「震災が起きた時、サーフショップを営む先輩・仲憲一さん(当会 隊長)から、『被災地で、僕らがお手伝いできることはないかな』と声をかけられたことがきっかけです」。すぐさま伝手(つて)を頼り、ボランティアの受け入れ先を探し始める。宮城県や岩手県は、関東からのボランティアがこぞって行っていた。しかし福島県は、福島第一原子力発電所事故の兼ね合いで、手薄の状況。「今、手助けを必要としている場所へ行くべき」と、2011年5月、初めて南相馬市の地を踏むことに。

現地の人との交流なしに、炊き出しなどボランティア活動は成り立たない。南相馬市役所に勤めていた星 巌さん(現在は「農家民宿いちばん星」店主)が、受け入れ先を調整。地元の中学校や仮設住宅などを拠点とした炊き出しは、今年5月で8回目を迎えた。 運営資金や使う食材は、当会メンバーの知人や常連客、同業者や食材卸業者などからのカンパによるもの。「炊き出しは1回につき200食。焼き鳥や季節の鍋などを提供しています」と石倉さん。回を重ねるごとに、作り手と食べ手、双方の心境にさまざまな変化も現れたという。「仮設住宅に住んでいる方々は、意外と互いに交流をするきっかけがありません。でも、炊き出しを実施することで、住民同士のコミュニケーションが生まれます」。

2012年8月に行った4回目の炊き出しは『共有・共鳴』がテーマだった。炊き出し会場の設営や、仕込みなどを、地元の人々にも手伝ってもらい、一緒に作り上げたという。仮設住宅に住む方々から、“すごく楽しかった!”とか“これからも炊き出しを続けてほしい”といった声も寄せられた。「福島県は復興が進んでいません。星さんも、まだ先が見えない状況と言っておられます。ですから、年2回ではありますが僕たちが炊き出しを続けることで、現地の状況を県外の方たちに伝え続けたいし、仮設住宅に住む方々に少しでも元気になって頂けたら」。そう、石倉さんは話してくれた。

炊き出しが始まると、いつも長蛇の列ができる。ときには熱燗などお酒も用意。「これは僕たちが仕事をするなかで実感していて、現地でもそうだったのですが、お酒を飲んでこそ広がる交流があるのです」と石倉さん。
南相馬市で復興に向けた活動を続ける一般社団法人「いちばん星 南相馬プロジェクト」理事長であり、「農家民宿いちばん星」店主の星 巌さん。彼の存在なくして「too much soul」の活動は成り立たない。
「too much soul」の代表・石倉さん。「ボランティアとして現地に行かなくていい、そんな将来がやってきたときには、プライベートでおじゃましたい。南相馬市はそれくらい好きな場所です」。
200人分の焼き鳥を懸命に焼き続ける。「今までは、メンバーも車で現地に行っていました。しかし万が一のことを考え、8回目の炊き出しから、物資のみ車で運び、メンバーは格安航空券を購入し、飛行機を使うことに」と石倉さん。
第5回目となった2012年11月の炊き出し。当会の主要メンバーである、大阪・島之内の割烹「島之内 一陽」の豆乳鍋も提供。肌寒い時期に、アツアツの鍋は大変喜ばれたという。
子供から主婦まで、仮設住宅に住む人々による炊き出しの手伝いも。炊き出しに参加して頂き、一緒に作り上げる。そうすると料理を食べるだけでは感じることができない、一体感やコミュニケーションが生まれるという。
too much soul
発足 2011年5月
オフィシャルfacebook https://www.facebook.com/toomuchsoulminamisouma?fref=ts
活動内容 福島県南相馬市における、炊き出し・泥だし等のボランティア
「too much soul」は活動資金および食材提供を随時募集している。
近畿大阪銀行 本町営業部
普通0018222
Too Much Soul 代表 石倉知信

[ 掲載日:2014年9月5日 ]