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「だしサミット」Program 1:デモンストレーション(4)フランス料理
Program 1:デモンストレーション(4)フランス料理
講師紹介
旨味に香りや食感、見た目がプラスされ、雰囲気も加わって「おいしさ」が生まれる。
関西食文化研究会コアメンバー
「ポトフーブルゴーニュ (ブルゴーニュ地方の伝統的なポトフー)」
「ポトフーラフィネ (新しく洗練されたポトフー)」

フォン・ド・ヴォーをブルゴーニュの昔ながらのやり方で作ります。
まず脂肪分をとってしまう。鍋に牛肉を入れ水をひたひたになるまで入れて、ほんの少しの塩を加える。これで加熱していくが、普通のフォン・ド・ヴォーと違う作り方で、肉を焼いていない。生のまま入れることと、加熱の仕方が微妙で、弱火で行なう。
沸かない状態でずっと沸点まで持っていく。その時に出てくるアク、油をデグレッセしながら加熱。5時間くらいかけて旨味を抽出するが、野菜を入れている時間は45分くらい。野菜の味をあまりつけず、牛肉の旨味を全面的に出すという手法。その後、冷蔵庫の中に入れて寝かす。固まった時に完全に上の油をとって澄みきった状態で作る。
旨味と、おいしさは全く違うもので、旨味というのは基本的に骨の中の一つ。その中に香りやコクが加わって風味ができあがって、そこに食感、テクスチャー、色、艶、視覚効果も入ってきて食味ができあがる。それに体調のよしあし、食生活、小さい時から食べてきたものがおいしいと感じること、周りの雰囲気、レストランでいうと設備、サービスのよしあしも入ってくると思うが、食味に快適要因が加わって、おいしさというものができある。
旨味は食味の基本の一つだが、ただ旨味を積み重ねるだけでは、おいしさにはいかない。旨味も風味も合わさって、初めておいしさが出てくる。
もう一つ野菜を別々に調理しまして、フォン・ド・ヴォーのジュース、煮こごりにしてここにはゼラチンが入っています。
和食は鰹節と昆布。中国料理はハクサイとかネギと帆立て、貝柱。洋風の場合は根野菜、タマネギとニンジン、牛肉というふうに、養成構成が全く違う。タマネギはグルタミン酸が多い食材。コンソメのような作り方をして、だし自体に旨味を抽出するやり方もあるが、それを求めずに目的別に料理を作っているところを区別していただいたら、新しい料理を考える時、その人のオリジナリティが上手にいくのではないかと思う。
一口で召し上がっていただき、口の中で味を完成させていただくという、トマトと出会った時にまた新しい味が出てくるし、ブイヨンが溶けた時に出てくる味とか、油脂分が溶けてきた時のおしいさをどう感じるか。決して量は多くないが、その中においしいという要素をふんだんに採り入れているので満足感を得られるのではないか。
おいしいものを作るというのは、そんなに難しいことではないと思うが、どういうものを出すかというバランスが重要になるのではないかと考えている。



