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「だしサミット」Program 2:トークセッション(前編)
Program 2:トークセッション(前編)
講師紹介
料理デモンストレーションが終わった後、今回のイベントを企画した「関西食文化研究会」のコアメンバー門上 武司(フードコラムニスト・「あまから手帖」編集主幹)の進行により、全員そろってトークセッションを行なう。来場者からの質問にも答えながら、話題は多彩な広がりをみせた。

門上 最初に甘味と旨味があるという話があって、人間に組み込まれている快感、そこに苦みと酸味を加えることによってどう変化していくか。和食は鰹節と昆布の組み合わせとか、西洋料理はオリーブオイルとクリームとか。だしがどういうふうに変わっていったかというのが今日のテーマだったんですが、魏さん、中華料理の場合は構成要素が多いというか、かなりいろんなものが入っていますよね。何か感じられたところは?
魏 びっくりすることばかりで。今日はレベルが高すぎるなと感じました。
門上 明日から上湯スープに昆布を入れようか、とか。
魏 僕はそうしようかなと思ってます。
門上 その味はどんな味になると予想されますか、村田さん。
村田 上湯スープの旨味が相乗して8倍にはならないかもしれないけど、3、4倍、旨味は増えるでしょうね。ということは、材料費が安くつくわけです。材料費は安くつくけど、それだけの旨味のレベルがあるということは、ゼラチン質とか油脂分が入っていない分、あっさりする。あっさりするということは、野菜中心の料理になってきている。中国料理にとっては野菜の上湯スープができたということですね。
門上 今回、皆さんにお願いして、こんなに面白いイベントになった。料理というものをもう一度自分の中で考え直すいい機会になったなと。休憩の時、4人で話されるんですけど、皆、お互いがやっていることは何となくわかっていた、何となく知っていたり、食べに行って想像はするんですけど、ここで作っている姿を見ていて、とても刺激を受けたという。
魏 素敵な機会だったと思います。「あ、日本料理だな」と最初の作る時の香りからちゃんと方向性が決まっているんですね。それが僕の中で大いに勉強になりました。
門上 そういう意味では山口さん。村田さんが、多分、ああいうだしをされるということで、傾向と対策があったように思いますが、最後の出番ということで、フォン・ド・ヴォーとゼラチンの料理を出されたのは、相当考えられた結果ですよね。
山口 そうですね。和のだしには勝てないなと。しかし、勝てない部分を皆さんに見ていただくことによって、フランス料理の特徴がわかっていただけるのかなと。今日は皆さん旨味のすべてを楽しまれているなという印象でした。ドライトマトを使って、なるべく複雑に、触感も入れてと、対策はとってきたんですけど、皆さんどうだったかと気になっています。
門上 魏さんにこの話をお願いした時、皆さんがどんな料理を出されるか、気になられたと思います。その中で今日の上湯スープに落ちついたというのは?
魏 皆さんのお口にあうのが上湯スープかなと。何回も変えたんですよ。白湯(パイタン)スープにしたり、青湯(チンタン)スープにしたり。
門上 今日、食べたものだったり、先程の苦みと酸味とか、油脂分、甘味と旨味とか、旨味とうまいという言葉の違いもあって、いろんなキーワードが出てきたと思います。おそらくなかなかこの4人の方に揃っていただくことはないので、来場者の皆さんから質問があれば、こちらの4人に答えていただきたいと思います。




