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「昆布とQ&A」Program 3:講座とディスカッション「料理のサイエンスQ&A」<全記録>3/11
Program 3:講座とディスカッション「料理のサイエンスQ&A」<全記録>
講師紹介
Q6:水について
- 最近は水について考えています。軟水、硬水という以外に、水の種類は多様です。料理でも使い分けしたほうがいいのではないかと、いろいろ試しています。そこで質問。
- そもそも、水の美味しさを量るもの、成分とか他の基準とかがあるのでしょうか。
- 料理と水との関係において、水を見分けるときのポイント(あるいは基準)は、何になるのか。そのポイントによって、どんな種類分けができるのでしょうか。
- また、その種類ごとによって、効果がもっとも良く得られる温度も異なるのでしょうか。異なるのであれば、それも教えてください。
Answer(1/2)

まず、水の分類と、それに寄与する成分について。ある食品と水、代表的な水の活性化、活性化法がまとめられていました。13個。電気処理法、磁気処理法、電磁波処理法、金属処理、機械処理、超音波処理、脱溶解、二酸化炭素を溶かす、酸素を抜いてしまう、ミネラルを添加する、高純度化(工業的なやり方で食品工業で使われます)、天然石で処理する、情報転写。いろんなものがあるんだろうと思います。それくらい、ただの水に対して、これだけの処理があります。今回、取り上げるのは次の3つです。電気処理、ミネラル添加、高純度化。
つまり、こういうことかなと思います。高純度化というのが純水。蒸留水です。何も含まれていない水。H2Oです。この水を飲むのは結構大変なんです。ミネラル添加は、ミネラルが入った水。ミネラルウォーター、大部分はカルシウムです。硬水、軟水とか。ミネラルウォーターのミネラルはカルシウムとマグネシウムの混合ですが、味に寄与するのは主にカルシウムです。電気処理、とはアルカリイオン水です。
今から飲んでいただくのは、蒸留水製造装置という科学的な実験に使う、ほとんど何も含まれていない水です。<会場では、川崎先生にご用意していただいた2種類(青ラベル:純水、赤ラベル:カルシウムの入った水)の水を試飲しました。>

科学実験に使うときは何も含まれていない蒸留水を作らないといけません。イオンを取り除いて、さらに揮発させて蒸留水を作ります。この上のレベル、超純水もありますが、体に悪いということで本日は純水レベルです。おなかが緩くなりやすい人はそんなに飲まないでください。蒸留水はいろんなものを溶かす作用が強いのです。
まず、青ラベルの純水を飲んでください。水に味がないかどうかをみていただきたい。味をみる程度、口に含んでもらって。味はあるでしょうか、さて…。
味があるんです。何も含まれていないH2Oなのに、味があるんです。
次の赤ラベルの水は、塩化カルシウムというカルシウムを閾値程度に溶かしただけの水です。市販のミネラルウォーターの硬度は30mg/L。これは13ミリグラムくらいで、市販のミネラルウォーターよりも軟水です。赤の方が普段の水に近いと思いませんか。
何も入ってない水に味があって、カルシウムが入った方に味がないのはなぜなのか。その答えは唾液です。唾液にはカルシウムが200mg/Lもあります。蒸留水を味わうことは唾液を流しているんです。普段あるものがないという情報が脳に行って、それを何かあると勘違いする。そういう脳の働きがあります。水の研究、水の味を調べるのは難しいと思います。先入観に惑わされないで。純水に味がないのではないかという誤解を解きたかったということです。
唾液は年齢によって量が違います。体調によって成分が違う。体調が悪いとか、歳をとってくると唾液が減ってくる。洗い流したり、味成分を口の中に入れることは口の中の唾液でお料理を薄めている。同じ味の濃度のものを口の中に入れても、若い人と歳をとって唾液の少ない人では味の感じ方は絶対違います。

