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![「ベジタブル講座」~各国・精進料理~Program 2:料理デモンストレーション[イタリア料理]](https://food-culture.g.kuroco-img.app/v=1774927649/files/topics/582_ext_2_0.jpg)
「ベジタブル講座」~各国・精進料理~Program 2:料理デモンストレーション[イタリア料理]
Program 2:料理デモンストレーション[イタリア料理]
講師紹介
「青の野菜のイタリアン精進」

今日は青の野菜、春野菜を使った料理を作ります。イタリア料理には中華とか日本料理のように擬製という考え方がないんですね。普通にストレートに野菜のおいしさを、どういうふうに引き出して精進にするかがテーマです。
これはメークインです。水で晒してアクを抜きました。水切りしてブレンダーに入れます。道南昆布を冷蔵庫で10時間くらいつけておいた昆布水です。1リットルに対して30グラムの昆布を入れました。細かく潰れたら鍋に移します。これに塩を少し、オリーブオイルもちょっと入れます。火にかけて混ぜていきます。すると、ポレンタ状のジャガイモのお餅みたいなものができます。ゆっくり混ぜながら焦げつかないように練っていくと火が入るとだんだん透明になって、ポテッとしたお餅みたいになります。基本的には、ジャガイモ料理をする時に湯がいてお湯を捨てることはほとんどしません。
今日の精進だしをとりますが、菜の花の固いところと余分な葉っぱは全部刻みました。野菜の持っているうま味は、そんなに強くないので、それと昆布の成分をくっつけることでうま味が出てくる。昆布の量を控えて昆布を前面に出さない方法をとれば、アスパラガスのうま味が強く出てくることになります。さらに皮も捨てないで全部使うことで、アスパラガスのうま味は100%出すことができる。煮詰めますからうま味を凝縮することもできます。
大体、沸いて10分くらい炊いてアスパラガスを出します。長く炊くと、えぐみとか雑味が出てきますので、10分くらいが適当だと思います。ジャガイモはこんなお餅みたいになってきます。ここで大事なのはしっかりと火を入れること。ジャガイモで中途半端に火が入ると、おいしくないので、これでもかと入れる。ポレンタに近い状態でずっと炊いていくわけです。



アスパラガスのだしでアスパラガスを加熱する。菜の花のだしで菜の花を加熱する。実際、そうした方がおいしいです。蕪は蕪の皮とかを入れて濃いだしを作ってその中で蕪を湯がいたりします。緑の豆でもサヤからだしをとって、その中で湯がいてやると想像以上に豆の味が強く出ていることがあります。これだけで十分おいしいスープができるということです。
ジャガイモをつぶして煮詰めます。これくらいまで練れたらコンベクションオーブンに入れます。直接オイルを流す。オリーブオイルを垂らして紙蓋をして120度、湿度60度くらい。アスパラガスを鍋に入れて軽く塩をします。アスパラガスは基本的に皮を剥きません。うま味は皮にあるので、アスパラガスを剥きすぎるとおいしくなくなります。これは、菜の花の穂先をおいしく食べられるところを広げて塩を少し、オリーブオイルをちょっとかけます。どちらもほとんど水分はいらないんですが、アスパラガスのだしには、少しだけ水を入れて蓋をします。菜の花は菜の花のだしを入れて、足らなければ足す感じで、茹でるのではなく蒸すという感じですね。蒸気がなくなると焦げますから、またちょっと水を足す方法で。相当濃いだしになっています。アスパラガスと菜の花のだし両方を合わせたものがスープになります。昆布も入っていますので、アスパラガスの色もきれいに出ます。科学的根拠はわかりませんが、昆布を使うとアスパラガスの緑がきれいに出ているような気がします。これは熱いままでもいいんですが、アスパラガスに火が入ったのでちょっと冷やします。常温に冷ます感じで。菜の花もやわらかくします。野菜は、しっかり火が入ってやわらかくなっている方がおいしいような気がします。もう一度練ります。大体詰まってきましたね。菜の花ができあがりました。
菜の花とアスパラガスのだしを合わせます。ブレンドする感じです。大分味が出ています。ちょっと甘苦い感じですが、春の感じです。ある程度、アクも味のうちと考え方をしないとこの料理は成立しません。アスパラガスと菜の花はやや冷たくして味を引き締め食べやすいように刻みます。そしてオリーブオイルをスープの上に玉状になるように結構な量を入れます。予算があれば香りづけで黒トリュフをたっぷり盛りつけて。こんな感じで、できあがりました。

