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![アブナいのに、クセになる。「苦くて旨い」Program 2:料理プレゼンテーション [中国料理]](https://food-culture.g.kuroco-img.app/v=1774927649/files/topics/600_ext_2_0.jpg)
アブナいのに、クセになる。「苦くて旨い」Program 2:料理プレゼンテーション [中国料理]
Program 2:料理プレゼンテーション [中国料理]
講師紹介
「皮付豚バラ肉の燻製 蓮の葉包み焼き」

皮付きの豚バラ肉ですが、前段階として5時間、醤油、スープ、紹興酒、氷砂糖で煮込んでいます。イメージとしては豚バラ肉の角煮ですね。若干、薄味に仕上げています。これを使って辛味の煮汁を絡めて燻製の蓮の葉で包みます。
砂糖を溶かしてカラメルにして、苦味を加えていきたいと思います。ここに加えるのが5時間煮込んでおいた豚バラ肉です。皮目を上にした状態で煮詰めて煮汁をかけながら色艶が出るように、しっかり煮込みます。この後、燻製をかけるんですが、短時間なので豚肉の中まで燻製の味がしみるのではなく、濃度がついた煮汁に香りをつけるということで、食べていただいた時に舌に長く感じやすい。粘着質のある匂いが、より強く感じると思います。200年以上前の中国料理で、その時の中国人が、苦味とかを意識して作っていたかはわかりませんが、中国料理は素材自体の苦味を使うことが多いので、他に添加するという技術は少ないのかなと思います。
原書では燻製をかけるところまでで終わっていますが、現代の料理では蓮の葉で包みオーブンで焼くことで香ばしい香りをつけています。これくらいの濃度で、かたくり粉で、とろみをつけることが多いのですが、今回は豚バラのゼラチンと糖分だけで煮詰めています。残った煮汁も絡めます。
スモークは中華鍋一つでやります。アルミホイルを敷いて、蓮の葉を水につけて戻したものを小さく切って敷いていきます。蓮を包んで焼くんですが、スモークの段階で焼きます。今回の食材の組み合わせは中国料理ではポピュラーで、一般的なスモークです。中国独特の、より強い、原始的なスモークの香りがすると思います。ジャスミン茶もカテキンが含まれている苦味成分ですが、これも一般的な組み合わせです。あとは煙が出やすいように。煙が出てきたところで皮目を上にして。大体、中火で5分くらい。蓮の葉に包んでオーブンで焼きます。熱湯、水につけて蓮の葉を使います。オーブンに入れて焼いた時に豚が焦げつかないように笹の葉を敷いて油を塗りますが、お茶の実を圧縮して作った台湾産の苦茶油を使います。苦茶油はオリーブオイルよりオレイン酸がたくさん含まれているということでヘルシーな食材です。女性は肌に塗ったり、料理にも使います。お茶の油は風味も苦味もないんですが、今回、こういうテーマで使いたいと思います。



蓮の葉、これ自体、口にして食べることはしないんですが、これも苦味を持った食材の一つで、食欲増進、油けの多い豚肉とあわせると、すっきりした蓮の葉の香りが食欲を増進するのではないかと思います。先程の煮汁を入れます。皮目が上になるようにして、250℃のオーブンで、蓮が焦げて焼き色がつけるようにしていただきます。
川崎 深いですね。ちょっと驚きました。最初のイメージでは燻製とか香りをつけるということで、バーチャルな苦味を連想させるのですが、香りをつけて苦味を感じされるのは面白いです。ただそれも、蓮の葉とか米でメイラード反応を起こすと香ばしい香りがつくと思いますが、チップではないものでスモークするんですね。これは、和洋中関係なく、どんな食材でもできますから、面白いと思いますね。お茶を抽出して苦くしているのではなく、お茶の実からとっている。中国料理は、すごいな。
村田 これだけいろいろ入れてスモークしたら、いろいろ変わった味がつくなというのが、わかります。山椒と鷹のツメとかでやったら、ミカンの香りがついてピリ辛のスモークになって、直接的にピリ辛かどうかはわかりませんが、ヒリ辛を連想させるようなスモークができる。これは非常にオモロイな、使えるな。スモークというと、桜チップとかが一般的やと思っていて、頭の中で、そういうものでするもんやと思っていたのが、いろんなものでスモークができるな、ということだけでも、大きなヒントになったと思います。
門上 これは一般的に使われるものですか?
南 中華料理では一般的です。樟だったり、ナツメとかでやっても、香りは出ますけど。
山口 香りの受容体が多いので、香りを意識して食事をしてもらうとか、味覚の世界が広がるというか。何らかの形でフレンチの洋食でも取り入れることができると思います。

