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![甘さは、なぜ必要か。「甘くて、旨い」Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]](https://food-culture.g.kuroco-img.app/v=1774927650/files/topics/630_ext_2_0.jpg)
甘さは、なぜ必要か。「甘くて、旨い」Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]
Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]
講師紹介
関西食文化研究会コアメンバー
「海老芋のふき味噌田楽」

日本の伝統的な調味料(発酵食品)である味噌がない海外でも、他の食材を使って味噌と同じ効果をもたらせるように、という村田さんならではの試みです。ガストリックによる甘酢やバナナなどによるうま味の調整で、ふきのとうの苦味とあいまった甘さが引き出された味噌田楽を披露していただきました。
本日は、バナナで味噌を作ろうというのです。まず、バナナ。鶏のミンチ。そして蜂蜜。これを後で、フライパンでメイラード反応を起こしていくので、砂糖ではまずい。メイラード反応が起こりやすい蜂蜜を使います。こうやってみていると気持ち悪そうでしょう。めっちゃ、甘い。ここにバナナと鶏肉のペースト状のものと油が入っています。タンパク質と糖質と油ですからメイラード反応は起こります。これが時間かかるんです。これをやっている間に、カソナード、酢ですね。これでガストリックを作ります。ガストリックは温度帯によって違いますので、これは山口シェフがやるような240℃に上げるまではいかない低い温度でガストリックを作ります。バニラを入れます。本日の材料でないものがバニリンの香りなんですね。なので、ないものは入れていきます。味噌にあう香りとか味噌にあうものを作って味噌を合成しているわけです。バニラ臭、これは甘いだけで苦味も酸味もないので、ガストリックに酢が残っているもので作ろうというのです。バナナでなくてもできます。オレンジはやめた方がいい。水気が多いフルーツではできせん。イチジクとかイチゴでできますが、イチゴでやると高くつくので、安いバナナでやっているだけです。できあがったものが、その果物の香りが反映されるかというと、そういうことはありません。



ふきのとうを油で揚げたものをペーストにして味噌に混ぜるわけです。あわせるのは、鴨でもいいですが、今日は芋にしました。海老芋です。反応を止めるための酢です。海老芋は湯がいてから一番ダシで煮含めています。小麦粉を水で溶いたもの。パン粉はあられを平焼きしたオカキをクラッシュしたもの。できるだけ薄く塗っています。それに、あたためた酢。甘酸っぱくてキャラメルの匂いがする酢です。焦げ始めるといっぺんに焦げます。
フランス料理やイタリア料理の人は、味噌や醤油を使うことに抵抗があるかと思いますが、味噌のようなもの、醤油のようなものを使えばいいわけですから、これでどこにいっても、世界中で味噌も醤油も作れます。味噌も醤油もないところでも日本料理が作れるということです。こうやってだんだん焦がしていく。カチカチなんですけど。このままだと甘いだけです。で、ここに、だしを入れます。食べてどうですか? そんなへんなもんじゃないでしょう? 苦いのは、ふきですから。ふきを油で揚げてペースト状にして味噌に混ぜてふき味噌田楽にします。もっと薄めて塩を入れていくと味噌汁になります。ほんまですよ。これに、ささがきゴボウとか豚肉を入れると豚汁になります。ちょっと甘い目の味噌です。甘くないものにしようとすれば、どんどん塩の量を増やしていけばいい。炒め加減は八丁味噌にしていますが、田舎味噌の感じでもいい。問題はタンパク質を入れないとメイラード反応が起こらない。タンパク質をピーナツのペーストとか大豆でやれば味噌ですね。3年でメイラード反応を起こすか、それを火によって30分でメイラード反応を起こすかの違いです。塩と酵母の力を借りてやっていると3年くらいかかりますが、それを30分でできる。和食の人間にはこれをやっているメリットはない。「味噌を使うたらいいやん」というけど、イタリアンとかフレンチの人間は、日本人の私が味噌を使うと、どうのこうの言うでしょう。そやから、それをあえて使わずにやってみる。今、入れたのは酢ですね。味噌を細かく分析してみた結果、これらの香り、味がある。味噌は結構、酸味もあるんですね。鶏がもろもろになっていますので、豚でも牛肉でも何でもいいんです。日本料理で使う味噌と何が違うか。油が入っているのでカロリーが高いめです。はい、できあがりました。

