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![料理に使える「乳化の技」Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]](https://food-culture.g.kuroco-img.app/v=1774927650/files/topics/639_ext_2_0.jpg)
料理に使える「乳化の技」Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]
Program 2:料理デモンストレーション [日本料理]
講師紹介
関西食文化研究会コアメンバー
「香りネーズ」

香り成分は油に溶ける性質を応用し、香りの付いた和風マヨネーズづくりに挑戦。青柚子、ジャスミン、ラベンダー、ニンニク醤油、柑橘、多種類の香りが混じりあう香味油になります。そして、卵ではなく豆乳クリームを使いマヨネーズ状に仕上げるなど、村田さんならではの技を披露していただきました。
村田 まずは新商品を紹介します。牛乳は簡単に乳性とバターに分かれます。豆の場合、植物性ですから分かれません。すごい遠心分離機にかけると乳性みたいなものとクリームみたいなものに分かれたのです。大豆脂肪の多い方が「濃久里夢(こくりーむ)」といい、もう一つの透明なものは「美味投入」という(いずれも不二製油株式会社が開発した低脂肪豆乳の業務用商品)。これは画期的やと思っています。クリームと比べて脂肪分が少ないですから。これを土台に、香りのものをそれに移してマヨネーズのようなものを作っていこうということです。
まずは、青柚子を細かく刻んでガストロバックで真空パックにして45℃で加熱すると大丈夫だと思いますが、ガストロバックで青柚子の香りを油に移しました。次は、ニンニク醤油。ニンニクは醤油の中に浸けておいて加熱してもニンニク醤油ができます。生で浸けています。今頃、ジャスミンが咲いています。花の香りを油に移す、花の香りはアルコールに移した方がやりやすい。金木犀とか、くちなしの花でもいいですな。乾燥ラベンダーも一緒に浸けています。アルコールと油は混ざります。なぜアルコールと油を混ぜているかというと、このニンニク醤油を入れます、そうするとどうなるか。ニンニクと醤油の香りとラベンダーの香りとジャスミンの香りが入ったものがここにあります。これのアルコールを飛ばす。アルコールは火にかけると低温でも飛びます。アルコールが入って乳化した状態になっていますが、アルコールが飛ぶと醤油と油が残ります。醤油と油をおいておくと、水と油ですから分かれます。上の油の部分だけにジャスミン、ラベンダー、ニンニク醤油の香りが移ります。それに柚子と5種類の香りが入った油ができた。醤油は下に沈んでいます。これは豆乳を一端、200ccに1gくらいのゼラチンを溶かしておいた方が安定しやすい。これは気をつけないとアルコールですから、弱火でやらないと火事いきます。安定させるためにちょっとだけゼラチンを入れていますが、ゼラチンを敷いたポプリ、これは大豆レシチンですから、油を入れると当然、より乳化していきます。この豆乳はいろんな複雑な香りがするものになります。ここに塩を入れる。まだこの状態では柔らかい。ここに青柚子の絞り汁とか柑橘類を入れることによってタンパク質が硬化します。こういうものになるわけですな。



今日は何を食べてもいいけど、アスパラガス。これは太白油で真空パックして60℃で10分くらい火入れしています。酵素の作用でセルロースは硬化していますから、生よりも固いという状況ですね。これは色はついていますが、だしではありません。アスパラガスを剥いた皮を沸かしています。1%のもの。これで最初から湯がいていたら4分はかかります。これで周りを柔らかくする。どれくらいの固さにするかは、そこのシェフの好みですわな。私はちょっと固い目が好きですね、人間が固いから。湯がきたてのアスパラガス、ちょっと長いか。見た目がええようにしています。これで盛りつけていきます。アンチョビをペーストにしたもの。これは柚子の皮をパゴで油と一緒に削ったもの。めっちゃ、苦いです。そのままのストレートです。ちょっと苦いのは柚子の苦味です。
ここまで複雑にするとわかりにくいかもしれません。プレゼンですから複雑な香りをアレンジしましたが、シンプルな香りでもいい。カロリーも低いし、さっぱりしたものだと思っています。和食では油をあまり使いませんので乳化は難しいですが、こういうようにやれば、卵も使わず、マヨネーズが作れます。一発目からだんだんおいしくなってきますから、期待してください。
門上 相当、大人の味ですよね。苦味もありますし。木下先生、召し上がられていかがですか?
木下 柚子にガストロバックを使われたのは、低温で中に香りをしみこませたいという意図ですか。
村田 柚子の青いところはほとんど飛んでしまいます。もっと苦くなります。低温45℃で沸騰している。気圧が低いので、青いピュアな感じの柚子の香りが出てくるのです。
木下 皆さん、ガストロパックはご存じですか。気圧を下げることによって、沸点が100℃でなく、80℃でも沸騰させられるのですね。
川崎 醤油のところで補足させていただくと、そもそも醤油の香りは油に溶けないんです。そこなんです、キーは。醤油の香りが油に溶けないから、香ばしい醤油の香りをつけるためのソースなんです。柚子とかラベンダー、ジャスミンは全部油に溶ける。醤油だけが溶けないので、あれをする必要があったというのがポイントです。
門上 村田さんのプレゼンの中で重要なところですね。
村田 それを外すと、わけがわからんようになって、でけんようになる。
門上 ありがとうございました。

