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料理の発想ワークショップ part2 ピザから発想する「生地と具のかかわり」の再構築Program 1:プレゼンテーション+試食 [日本料理]

料理の発想ワークショップ part2 ピザから発想する「生地と具のかかわり」の再構築Program 1:プレゼンテーション+試食 [日本料理]

Program 1:プレゼンテーション+試食 [日本料理]

講師紹介

柚野 克幸氏
「西心斎橋ゆうの」主人
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「名残の夏野菜とお麩の変わりピッツア」

「和食から見るピザ、生地と具材の再構築」というお題をちょうだいしまして門上さんと生地の話になった時、和食ですから「米粉もあるな」という話をいただきながら、考えをスタートさせました。生地の上に具材を乗せてつくるということですが、まず生地をつくらないといけない。ということで大豆に注目しました。大豆は醤油、味噌、豆乳、おからなどの原料ですし、和食には馴染みのある食材です。それで米粉と豆乳を使って生地をつくることにしました。とくに豆乳は、私が普段から使っています不二製油さんの製品ですので、生地づくりにおいても不二製油さんに協力していただきました。ここで、豆乳の説明は不二製油さんにお願いします。

●不二製油株式会社から、今回、柚野さんが使用された低脂肪の豆乳クリーム『大豆舞珠(まめまーじゅ)』と低脂肪豆乳『美味投入(びみとうにゅう)』についての解説がありました。参加者には、同社の製品資料とともに試供品も配布しました。

「大豆舞珠(まめまーじゅ)」

生地には、食感、うま味、歯切れのよさも考えて「大豆舞珠(まめまーじゅ)」というチーズのような豆乳クリームを練り込むことを考えました。米粉を練るのは大豆から出ただし「美味投入(びみとうにゅう)」を使って、水分の代わりに生地を練り込もうと思いました。山根さんのピザではトマトがソースになっていましたが、この時期、和ではナスです。焼きナスを潰して和え物のタレにしたり、冷し茶碗蒸しの生地に焼いた香りと合わせて出すこともありますので、それを使えないかと思いました。焼きナスのうま味を引き出すために味噌、ゴマを入れて味を整えたものをソースにしました。それに夏野菜の名残と思い、ゴーヤと万願寺とうがらしも使っています。もうひとつ、この季節、大阪なら鱧ですが、精進でまとめてみようと、食感が似ている麩で工夫してみました。もう一つ、「大豆舞珠(まめまーじゅ)」のブロック状になった豆乳チーズを燻製にしてトッピング。馴染みのあるピザならモッツァレラとかのチーズが乗ると思いますが、それをスモークにかけた豆乳チーズに風味を乗せて仕上げています。

ピザの生地なんてつくったことがないので、神戸の「サ・マーシュ」の西川功晃さんにも相談しました。西川さんがつくられている米粉のパンを参考に今回の生地をつくるレシピやつくり方等々も教えていただきながら、サンプルの生地を焼いていただいたりして、ようやく生地が決まりました。和食ですので食材の味を感じていただきながらチーズに引き立て役になってもらいたいと、このようなピザになった次第です。

今回、豆乳チーズを燻製にかけたりしていますが、店では、もろみ味噌と白味噌で割ったものを2、3週間漬け込んでアテにしたり、添え物にしたりしています。今回は「美味投入(びみとうにゅう)」の豆乳ダシを生地に使いましたが、このクリーム状になった濃縮版は、私が法善寺横丁の「㐂川」で修業している時、初代の上野修三さんもよく使っていました。洋風の料理に挑戦されることが多くありましたが、ソースとか野菜のピューレに混ぜたり、いろんなことをされていた時代に私も勉強させてもらった一人で、その中でこの製品に出合ったのです。粉からベシャメルソースをつくる場合、練ってバターを溶かして牛乳を入れて分離しないように時間をかけていたのが、「美味投入(びみとうにゅう)」は使いやすさもあり、大豆製品ですから体にやさしいのかなと、よく使わせてもらっています。

門上 食材は精進として選んでおられます。でも食べた感じは、そういう感じではないですね。チーズっぽかったり、スモークの香りが最初にきたり。また、生地の役割を話されていましたが、はじめに生地ありきだったんですか。

柚野 メリハリをつけたいと思いまして。味を乗せるチーズではなくて、薫香をつけて風味をよりピザ風に近づけたいと思いました。ピザをやったことがないので、最初はピザの生地をどうしようかと悩みました。豆腐で薄揚げの白い部分と豆腐を潰して水分を抜いてチャンプルーのように卵と半熟のようにして薄揚げに醤油麹を塗って、とか。いろいろ思ったんですが、知恵を絞って、今回のようになりました。

門上 未知の世界に乗り込むというのは、もともと上野のお父さんも浪速料理を標榜されて、いろいろ新しいことに挑戦されました。柚野さんはその系譜におられるわけで、今回のようなチャレンジはいかがでしたか。

柚野 チャレンジすることで可能性は大いに開けると思います。そういう意味でも、今回はその機会をいただき、私も楽しくできたと思っています。

「名残の夏野菜とお麩の変わりピッツア」

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