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「つなぐ」~受け継がれるDNA~Program 3:トークセッション 3/4

「つなぐ」~受け継がれるDNA~Program 3:トークセッション 3/4

Program 3:トークセッション 3/4

講師紹介

門上 川崎先生、いろんな料理人の方をずっと見てこられて、突然に変わったりとか突然料理がステップアップするということは結構数多く見られてますか。

川崎 同じ人をずっと見ているわけではないので、突然とかはわかりませんが、この人料理の天才ではないかっていうような人、何故かいるんですよね。それは、単に僕の好みに合ってるからなのかわからないんですけど、でもこの人の料理おいしいなと思うときがあったりしますよね。
だから山根さんの最適調理というワードが僕はすごい重要だなと思っていて。何なのかっていうと、単なる調理科学的にどうこうっていうだけではなくて、お客さんにとって最適。それは、イコール最高なんだと思うんですけど、その人にとっては。何かそれが最適っていう言葉の強さであって、食材にしたって、人間にしたって、いろんな形があるはずなんですよね。だから、師匠から弟子が受け取るときは、そのときにその形で見えているだけであって、ほかの形もいっぱいあると。そうして受け継いでいくのだけど、いろんな人が山根シェフのDNAを受け継いで、どんどん多様化していく。
料理って食文化の一つで、多様であることが大事だと思っていて、最高のものが1個求められるっていうのは、僕は食文化としてはよくないと思うんですよね。いろんな料理があって、いろんな飲食店がある。お客さんがそれを選べる。それが最適という意味の根本的な重要な点かなと思って聞いていました。

門上 川崎先生の今回の「料理のデザイン思考の見える化」に対して、調査のシステムとか得られたデータを誰でも使えるようにオープンソースにしませんかという質問がありました。

川崎 ありがとうございます。10年前にこれを始めたとき、それを本当にやりたかったんですけど、その当時、僕は技術的にどうしたらいいかわからないと思っていて、今回じつはプログラムは僕自身がつくって、データを取るところはアンケートをオンラインでできるようにしてますから、それの解析も今やっていて、ちょっと工夫したらできるなと思っているところです。けれど、ニーズがあるのかなとこの10年間ずっと思ってました。何かでも、料理人さんが自分を客観視できるかな。自分にはこういう癖があるというのをわかるって面白いと思うし、マンネリ化を防ぐというか、そういうこともできるはずだから実行したいとずっと思っていますので、いろいろ考えています。

門上 乞うご期待です。田中さんは料理プレゼンテーションのなかではもっとも若い30歳。川崎先生の師匠との関係を示すデータでは興味深い結果になりましたが、感想はいかがですか。

田中 そうですね、何も受け継いでないみたい。大澤シェフも若いうちから店をもって、僕が出会ったのは33歳とか34歳でした。今でこそ料理に重みが乗ってきたなという話を大澤シェフとしたりするんですけど、その当時、これが売りという料理もなかったしみんなで一緒に考えようぜっていう感じだったので、何かを受け継ぐというよりも、思想というか、料理の考え方もそうですし、楽しんでやることが一番教えてもらったことかなと思うのです。だから、大澤シェフとの関係を示す調査の結果もあんなにぐちゃぐちゃなことになったのかもしれないですね。
大澤シェフはこの料理はこうだとか、決めつけたり否定したりは絶対しないので、そういう捉え方をするんやっていうふうなこととか、それをもうちょっとおいしくするためにどうしようかっていう考え方なんで、僕らも一緒に考えていって、おまえはおまえなりの料理をやりなさいという形をずっと取らさせていただいていました、そういう感じですね。

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