Program 2:料理デモンストレーション&試食[鴨のフォアグラと豚足のコンフィのブーダン風 トリフとごぼうのソース]
講師紹介
いつもは、オーストラリアの国内で収穫される食材だけという限られた条件を楽しむように自らのスタイルで料理している和久田さん。今回は、そのベースとなる手の込んだ料理をデモンストレーションしていただきました。鴨のフォアグラや豚肉の赤身で作ったムース、豚足のコンフィを豚の網脂で包み巻くことで、腸詰めのブーダンに見立てた料理を披露していただきました。
うちのベースのエッセンスをお見せしたいと思います。どうしたらその食材そのものの味を洋の世界でできるかということを考えてやっております。オーストラリアは自然の豊富なところですが、検疫とかの関係で日本から食材を持ち込むことが難しいところです。漁師さんは一般にオーストラリアの方に受け入れられないもの、値段がつかないものは捕らないという国民性です。なので、必要なときは漁師さんに頼んで捕ってきてもらう。これが近年だんだん変わってきていますが、どうやったらおいしいものを、ということを考えています。
今回は長時間火を入れた豚足のコンフィをフォアグラで巻いて簡単に焼き上げたものです。そこにごぼう、日本で一番好きな野菜はごぼうなんです。それを使うことによってトリフの香りが立つ。特にサマートリフはウィンタートリフとは違って、香りも多少落ちます。それをごぼうを使うことによって香りが立ちます。そういう簡単なものですが、それがうちのベースになるものです。魚介類もたくさん使います。すべて現地のものです。うちの店で使っているものは農夫さんにつくってもらう。日本にくるたびに羨ましいなと思うことがあります。すばらしい食材に恵まれている。日本ではおいしくてあたりまえ。でも、そういう国はほとんどない。日本を若い頃に出てしまったので、歳がいってから日本のすばらしさというのがわかって、最近日本によくくるのも自分のためなんです。今の時期、何が一番いいか、30年以上海外にいると、その感覚がない。それを体験する意味でも日本にきています。
まずは普段のつくり方をお話します。ムースからやりましょう。みなさんの前にレシピがあります。まずポーク、今回、500gのものがつくりやすい分量だと思います。塩ですね。そしてとったフォアグラで残った分量を使います。しっかり混ぜ合わせてください。レシピはフォアグラにしていますが、ムースで使う分は軽く塩だけしてレアの状態で鴨のレバーを使った方が実際にはいいです。こくが出ること、口の中に入れるとふわっと瞬間に溶ける。鴨を使うともっといい。変わったことをしようとしているつもりはありませんが、西京味噌は優れものだと思います。いろんなことに使えます。クリームで食べてもおいしいですが、このムースの中に入れると味が引き立ちます。甘さがいい。甘さと塩分。さっきあまり塩を入れなかったのも、これです。この量ですと30gくらい。味をみられて使ってみてください。そして半分のクリームを入れます。この量だと100mlくらい。そして豚の網脂を使います。オーストラリアでは手に入れることが難しい。内臓系のものは手に入れる特別な方法がいります。ベーキングペーパーの上に載せます。載せた段階で不必要なものだけ切る。そして蒸す。もう一回火を入れてあとでまた火を入れますが、2、3日たった方が味がいい。直接、薄く塗るという感じです。こんな感じでしょうかね。厚さはこのくらい、薄い膜とはいいませんが、ちょっと触ると下が見える感じ。塗り付けるという感じです。宗教の関係で豚を食べないこともありますので、チキンでやる場合もあります。



これがオーストラリアのトリフです。季節は日本と逆なんですが、西オーストラリアのマンジマップというところでとれます。世界中に輸出されています。シーズンがはずれているので、冷凍をかけています。日本が夏の時、我々では旬になります。すごい量がとれましてタスマニシとマンジマップでとれます。フランスに生産量の3分の1くらいは輸出しています。トリフは半分に切って塩をして1晩おいて一度洗ってブランチングをかけて4、5時間、トロトロに溶ける寸前まで。40、50℃に下がって抜いていただきます。そして一口大にして。対面に落として、両端をつかんで真ん中に空気を抜くように横から押さえるようにして。巻いたところでこれをコンベクションですと80℃に入れて20分でできあがりです。コンベクションがない方にはアルミホイルで巻いてトレーで76~80℃の温度で焼いてください。
ソースをつくります。10に対して半量、赤ワインを入れて、トリフの香りを高めてくれる。一度軽く炒めた方がおいしいと思います。転がすように広げてください。焼き目をつけながら中に広げていく。結局、表の厚さはこれくらいで、火を入れると中に自然に入っていきます。焦がすのではなく、ゆっくり火を入れるのがミソで、それによって真ん中のトリフの香りも立ちますが、フォアグラがほとんど溶けた状態になります。こんな感じになります。オーストラリアのトリフは使われたことはありますか。日本にも入っていると思いますが、大きいのは1.5kgくらいのものがあります。タスマニアとマンジマップでとれるのは種類が違うんです。一度使われるといいと思います。ほとんどプリプリになるまで火を入れてください。こんな感じでしょうか。
仕上げましょう。調味したごぼうが入ります。西京味噌とクリームを軽く、店ではクリームバターは使わないのですが、それを否定するのではなく、うちにきたら食べない、他の店にいったら食べるという食べ方が、長年そうなっています。うちの料理はシーフードが8割で肉が2割。12、13コースあって9品に関してはシーフードです。すべてにおいてエッセンスは食材そのもの、野菜やスパイスとかあわせたもの。ものによってはそのものを、いい状態にして出す品もあります。ソースがないものもあります。今回は冷凍の状態でトリフを使いましたが、生の状態は、また違う。どうやって持ち味を生かすかということに尽きます。いろんな食材は日本では手軽に手に入りますが、オーストラリアでは趣味でつくっていただくくらい貴重なんです。オーストラリアでとれるものはすべて使うくらいの食材を使っています。そういう思いをこめてつくらせていただきました。ありがとうございました。

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