概要
「温度」をテーマに、料理と温度のおいしい関係を多角的な視点で探る、その2回目です。料理実演とリンクさせながら「温度」について考察をさらに深めていきました。
Program 1:基調講演:「料理人のための<料理と温度>のサイエンスとデザインpart2」
講義:川崎 寛也氏
農学博士
Part1での温度についての体系的な概論に続き、温度と調理技術の関係を中心にした講義へと進みます。
加熱の原理と調理の種類の解明とともに、サイエンスにデザインしていくことの重要性を強調。温度が、食材の状態を変えたり、成分や構造を作り、感じさせるものとするなら、そういう要素を理解した上で組み合わせ、何を表現するために料理するのかを考えようと提示してくださいました。
Program 2:温度をテーマにした料理実演+試食
料理と温度の関係を実証的かつ実践的に探る、まさに料理をサイエンスするデモンストレーションになりました。
1:日本料理:髙橋 拓児氏
京料理「木乃婦」三代目主人
メニュー1「炭火焼の効果を狙った焼き物2種 アマダイの塩焼き・サワラの柚庵焼き」
メニュー2「熱源を変えた昆布水の飲み比べ」
髙橋氏と「一子相伝なかむら」の中村元計氏、「直心房さいき」の才木充氏がアドバイザーとして開発に協力されているガス調理器具(焼き台)を公開。それは、炭火の特徴である高温、遠赤外線効果を強制吸気を使いガス式で実現させるものです。温度帯によって生成される香気成分の違いと、そのプラス、マイナスの効果などを示しながら新しい器具の特徴、特性を解説。実際に魚の焼き物を作り、試食した参加者から高い注目を集めていました。また、ガスとIH、それぞれの熱源で加熱して抽出した昆布水の飲み比べも行いました。
2:フランス料理:道野 正氏
「ミチノ・ル・トゥールビヨン」オーナーシェフ
メニュー「ベーコン風味のパンナコッタ 温野菜とスモークサーモン、バジルのアイスクリーム添え」
道野氏はスライド写真を見せながらのプレゼンテーションです。科学理論や科学技術を活用して立体的な料理にするためには、哲学(思想)が不可欠だと説きます。披露された料理は、7℃前後になったパンナコッタ、65℃で加熱した温野菜、それに-20℃で冷凍したアイスクリームと、多様な食材と温度の組み合わせで、あらためて料理と温度の関係を実感させるものでした。
Program 3:ディスカッション
上記出演者にコアメンバーが加わり、さらに料理と温度の関係について討議していただきました。
進行:門上 武司
参加コアメンバー:山口 浩氏(「神戸北野ホテル」総支配人・総料理長)、山根 大助氏(「ポンテベッキオ」オーナーシェフ)、吉岡 勝美氏 (辻調理師専門学校中国料理技術顧問)

