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第21回定期イベント「料理と温度の関係」

第21回定期イベント「料理と温度の関係」

概要

今年度は1年を通して「温度」について考えます。天気に寒暖があるように、料理にも冷たいものから温かいものまで、扱う温度によって味わいも多様。温度を適確にコントロールすることで新たな料理を生み出すことも可能です。その温度と料理のおいしい関係を多角的な視点で探ります。

Program 1:基調講演:料理人のための「料理と温度」そのサイエンスとデザイン

講義:川崎 寛也氏
農学博士

料理の原理ともいえる温度について、理解しておかなければならない科学的原則、これから要検討の事項などを含めた総論となる講義でした。
なかでも、料理で表現するために大切な「温度のデザイン」に向けて、3つの切り口を提示。食材の状態を変えるための「調理の温度」、風味や食感に関わる「成分と構造を作る温度」、温度を感じさせるための「温度の感覚」、相互の関係とともに新たな視点を投げかけていただきました。

Program 2:温度をテーマにした料理実演と講評+試食

各料理の提案と実演をもとに、料理と温度の関係を実証的かつ実践的に探りました。

1:日本料理:中村 元計氏
一子相伝「京料理なかむら」六代目主人

メニュー「七夕寄せ」

調理した材料を特製のだしなどで冷やし固めた“寄せ物”に、これまで中村さんが探って得られたいくつもの成果を惜しみなく凝縮させた、贅沢な一品です。
ホタテ、エビ、タコ、シイタケ、ナガイモ、アスパラガス、ナンキンなど、それらの一つひとつに異なる最適温度でどのように調理すればよりおいしい料理になるか披露していただきました。

2:フランス料理:山口 浩氏
「神戸北野ホテル」総支配人・総料理長

メニュー「オニオンパウダーを纏う牛ロース肉の低温調理 ガストロパックのフォワグラカナールと凝縮トマト」

57℃の湯煎で約7時間加熱した牛ロース。それには、ソテー後長時間乾燥させてパウダーにした玉ネギを纏わせるという、これまでにないステーキの提案。そして、鴨のフォワグラは、減圧加熱調理器ガストロパックによる調理です。
今回は低温調理によって、従来の料理を再構築し、新たな食感とともに提示。料理と温度の関係をあらためて考えさせられる山口さん流の見事なプレゼンテーションでした。

Program 3:ディスカッション+質疑応答

上記出演者に、村田 吉弘氏(「菊乃井」3代目主人)、吉岡 勝美氏(辻調理師専門学校中国料理技術顧問)、山根 大助氏(「ポンテベッキオ」オーナーシェフ)が加わり、会場の参加者との質疑応答も含め、料理と温度の関係について討議していただきました。
進行:門上 武司

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