概要
料理の発想ワークショップ
料理実演(プレゼンテーション)をメインに、いかに考え発想したか発表してもらうワークショップ形式で行いました。
その1回目の課題は、よく知られた天ぷらです。
Program 1:プレゼンテーション+試食
天ぷらから発想する「衣と揚げる」再構築
1:日本料理:田中 勝美氏
「このは」主人
メニュー「メークインの天ぷら(三通り<薄力粉・米粉・米粉+車麩>の揚げ方で)」
・天ぷらは、小麦粉のなかでもタンパク質の含有量が少ない薄力粉を衣に使われます。この衣と食材の関係を検証。衣の粉を変えてみることで、天ぷらにとって衣の役割を再認識させてくれるプレゼンテーションになりました。
・食材は、2年熟成のメークイン。油も同じ、温度や揚げ方も共通させ、衣は三種をそれぞれで揚げてみました。
①薄力粉の場合は、おなじみの天ぷらです。
②米粉の場合は、いわゆるグルテンがない衣で揚げた天ぷらです。
③米粉と車麩の場合は、米粉とグルテンをもつ粉末を打ち粉にして揚げた天ぷらです。
それぞれを食した実感や比較で、あらためて天ぷらとは何かということまで検証しました。
2:イタリア料理:坂本 健氏
「cenci(チェンチ)」オーナーシェフ
メニュー「仔牛と玉ねぎ」
・天ぷらのメリットとデメリットを考察した上で、自分なら油で揚げるという技術をこう生かしたい(デザインしたい)という、まさに分解と再構築のプレゼンテーションでした。
・天ぷらは水分の多い食材には向いていないけれど、あえて仔牛という食材を選択。表面の水分を飛ばし、カリッとさせる天ぷら本来の役割を出せれば、仔牛の旨さにさらに新たな食感が加えられるという試みです。
・油の中に食材を漬けることで、全方位から加熱でき、衣の中に熱がこもる成果もあって、新たな加熱調理の可能性も見出されたようです。
Program 2:スタディ
講義:川崎 寛也氏
農学博士
プレゼンテーションを受けて、各料理の科学的な検証とともに、天ぷらという料理を掘り下げて解説。その上で、料理の発想と再構築について整理していただきました。
Program 3:ディスカッション
上記出演者にコアメンバーが加わり、各プレゼンテーションについての討議と、質疑応答を行っていただきました。
参加コアメンバー:山口 浩氏(「神戸北野ホテル」総支配人・総料理長)、山根 大助氏(「ポンテベッキオ」オーナーシェフ)、吉岡 勝美氏(「辻調理師専門学校」中国料理技術顧問)
進行:門上 武司

