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分科会&コンフィデンシャルランチ「牛肉研究~手当の心と妙技~」Part3・Part4

分科会&コンフィデンシャルランチ「牛肉研究~手当の心と妙技~」Part3・Part4

Part3:新保氏が目指す”つなぐ人”とは

新しい挑戦を続ける新保氏。その特徴が「吉田牧場のブラウンスイス」だと。吉田さんの牛は、チーズを作るために雌牛に子供を産ませてミルクを搾ります。しかし乳牛としての役目を終えた経産牛は廃棄扱いになり、どのような末路を辿るかが分からなかった。「吉田さんとなんとかしたい!」ということで、昨年には岡山から滋賀に牛を運び、滋賀で屠殺できるような流通の仕組みを5年以上かけて整えたという。距離が近いと牛の状態がやはり良いと新保氏は胸を張ります。

また「あか牛」を育てる環境において土壌を活性化させる活動も行っている新保氏。放牧していると牛の牛糞が堆肥となり草木の育成がとてもよくなります。繰り返すことで土壌本来の力が戻り、餌となる草木が元気になっていく。サスティナブルを考えるとゲップが温室効果に影響があるとかどうとかではなく、広い視点で環境サイクルを捉え、いい循環を考えていかないといけないとも新保氏は話します。

そして「つなぐ人」を目指すという。「私は滋賀にいて近江牛という看板を上げていないです。出来る限り個性のある食肉を扱いたい。なぜならば全国各地たくさんの良い農家さんがいるからです。しかし私のような「つなぐ人」がいないのが現状。私が全部やるのではないですが、当店の若いスタッフはじめ、全国から多くの研修生がきてくれ新しいネットワークを作ってくれている。そして夢を持っては働いてくれている。その世代やさらに次の世代が北海道から沖縄まで精肉店の新しいバージョンを確立してくれるのではないかと期待していますし、このような熱のある子たちにスポットライトが当たるような仕組み作りができるように今後とも努めていきます」とも話す。

Part4:溝口真哉シェフの料理

料理は「セジール」溝口シェフが担当。イタリア修業時代に枝肉を使って料理する現地スタイルに共感したシェフ。サカエヤの様々な食肉に触れその特徴を活かすべく日々精進しているとのこと。今回はよりお肉本来の味を引き出すように調理したと説明がありました。
とくに一皿目の内臓を使ったものは、トリッパの戻し汁と、玉ネギ、豆のシンプルな食材で仕上げた。食味した会員からは「フレッシュ感がすごい!」とのコメント。新保氏から、「内臓はトレサクリティつけなくていいんですが、当店のものは屠畜してからずーと後輩に見張ってもらいその個体の内臓を入手している」と説明。今回のものは昨日13時に屠殺し、夕方16時に店舗に届いたものを使用。食肉センターを経由するその流通についても工夫していることに会員から驚きの声が上がりました。

(一皿目)「近江牛トリッパとアカセンマイの煮込み」

(二皿目)牛舎で育った3種「近江牛の未経産ランプ、(鹿児島)経産和牛ランプとリブロースの2種」

(三皿目)放牧で育った3種「(岡山)吉田牧場ブラウンスイスの枯らしたバージョン、(熊本)東海大学産あか牛、(北海道)駒谷牧場アンガス牛」

(四皿目)パスタ「トマトソース スパゲッティー」

(五皿目)ドルチェ「プリン」

Part5:質疑応答

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